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2030 SDGsで変える

 私たちの暮らしに浸透しているコンビニエンスストアは、持続可能な社会づくりにどう向き合っているのか。チャレンジを掲げるファミリーマートの細見研介社長に聞きました。

おいしいコーヒーは当たり前でない

 ――コーヒー豆産地のエチオピアを訪れたそうですね。

 高品質のモカブレンドの産地なのですが、少し前まで内戦が続いていました。状況が良くなり、学校に寄贈するトイレが完成したので竣工(しゅんこう)式に出席しました。今日は現地でいただいたストールを身につけてきました。

 平和が保たれ、農家や子どもたちを取り巻く環境が整ってこそ、コーヒー豆の生産が続くのだと実感しました。感謝して売らないといけませんし、お客様にもおいしいコーヒーを飲めることは当たり前ではないのだと伝えていきたいです。

 ――コンビニ業界には食品ロスの課題があり、なかでも恵方巻きは象徴的ですが。

 恵方巻きは特典を強化して予約販売に絞り込む対策を取っています。食品ロスについてはSDGsの目標でもある30年までの半減を目指しています。消費期限の関係で値引きする商品におむすびが泣いているイラストのシールを貼る実験をしたところ、販売効果があった。それで春から全国で導入することにしました。一歩ずつではありますが、着実に進めていきます。

 ――食料の寄付を店舗で受けつけるフードドライブの取り組みが注目されています。

 全国1万6千店のうち4千店で、地域の方々やNPOなどに手伝ってもらいながら、必要な方たちに食料品が回る仕組みを動かしています。拠点が多い分、サステイナブルなことが定着すれば一気に広がります。

社会インフラとしての責任は

 ――奥能登の復興にどうかかわっていきますか。

 石川県七尾市から北には当社…

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